裏千家茶道 お茶席で使う小物「懐紙」のお話

茶道

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懐紙は茶道では亭主側、客側双方が常に携帯する重要なアイテムです。

最近は様々なデザインのものが売られており、選ぶのも楽しいですね。

茶道以外での日常でも、お皿の代わりになったり、メモや一筆箋の役割を果たしたり、お金のお包として使われたり、とたくさんの用途があることも有名になってきました。

日常では様々自由に楽しめますね!

しかし茶道では日常使いとは少し違い、選ぶ時に押さえておいた方が良いポイントがいくつかあります。

今回は裏千家茶道で使う懐紙を選ぶときに参考にしていただきたいポイントのお話です。

意識していただきたいポイントは以下4つです

  • 清潔感が大事!
  • 正式には白い懐紙が良いとされています。
  • 懐紙のサイズには男性用(20.5✖︎17.5)と女性用(14.5✖︎17.5)があります。
  • にじみどめ加工のしてある物と加工無しのものがあり、加工無しのものは水分を吸いやすいです。

以下、解説していきます。

清潔感が大事です

お茶室だけに限りませんが、せっかく素敵なお懐紙であっても毛羽立っていたり、ヨレヨレではオシャレどころか不潔感が目立ちます。
当たり前のことのようですが、ここ、本当に大事です。
「清潔感=相手への思いやり」 ですから。

懐紙を持つ時に何よりも大切なのは、清潔であることと、人に清潔な印象を与える、ということだと思います。
どんなに素敵なお道具を持っても「相手にとってどうか」という視点を持たなければ「独りよがり」です。

お茶室は常に亭主とお客、相手のいる世界です。

不快な印象を与えることのないよう、

カバンの中では懐紙入れなどで保護して持ち歩き、大切に扱うようにしたいですね。

懐紙の大きさと色

懐紙は「二三判」と呼ばれる 二尺一寸✖︎三尺一寸の和紙を
12分割にした男性用のもの(20.5✖︎17.5センチ)
20分割にした女性用のもの(17.5✖︎14.5センチ) があります。

金箔ちらしや色紙チラシの物や、色がついたもの、柄が描かれたものなど様々あり楽しいですが、お茶室で使う場合の基本は白です。

白い物でも、浮かし彫りや透かし模様になっているものなどもあり、密かに季節感を楽しむこともできます。

お教室の先生の方針などにもよると思いますので、楽しい柄のものを使っても良い場所もあると思いますが、「基本は白」と知っておくとお役に立つと思います。

二つ折りになった懐紙は「わ」が下です

懐紙は一束を一帖(いちじょう)と呼び、一枚ずつバラさずに束のまま使います。

二つ折りになって売られているので懐中する時も、お菓子を懐紙に取るために畳に置くときも「わ」が下に来るようにします。

中にお菓子切り(楊子)を挟んで胸元に懐中しますが、一緒に細く四つ折りにした懐紙 を挟んでおくと指を拭う時に何枚も無駄にしてしまう事がないのでお勧めです。

お菓子をとり、頂いた後は汚れた一番上の懐紙を下から上に折り返して、菓子のクズなどが落ちないように包むように折って懐紙の間に挟んで持ち帰ります。

にじみどめ加工と硫酸紙

懐紙は和紙なので水分や油分を吸いやすく、水分を拭ったりする時にも活躍します。

しかし、そのような性質を持つため、羊羹などを載せた際には2枚目、3枚目まで水分が染みてきて懐紙を無駄にしてしまいます。

水分に対して少し強くするために「にじみどめ加工」された懐紙もあり、このようなものは表面が少しツルツルしていて毛羽立ちなどにも強いです。

さらに、水饅頭や道明寺のように水っぽかったりベタベタひっつきやすいお菓子には、「硫酸紙」がお勧めです。

硫酸紙とは表面がツルツルした水と油分を通さない紙で、クッキングペーパーのような触り心地です。

「硫酸」という名前が付いているのは生成過程で表面のセルロースを変性させるために硫酸を使っているためだそうで、食べ物を乗せても無害です。

硫酸紙を懐紙の一番上に一枚被せておくと、道明寺などのくっつきやすいお菓子でもスマートにいただけます。

水饅頭など硫酸紙に載せるとツルツルとしてうっかり落としそうなお菓子の場合は、普通の懐紙の一枚下に硫酸紙を挟んでおくと2枚目以降の懐紙を無駄にせずに済みます。

懐紙は100円ショップでも30枚入りのものが売られています。

その他でも30枚入りが3セットで600円くらい。
硫酸紙は50枚入りで200円くらいなどでお求めいただけます。

懐紙を使わない方が良い時もあります

懐紙は指を清めたり、水分を拭ったりする際に役に立ちますが、お濃茶を頂いた後に茶碗の飲み口を拭ったり、茶懐石の器を清めたりする際にティッシュペーパーの代わりに使うには硬くて適しません。

お濃茶を頂いた後に飲み口を拭うのは紙小茶巾という不織布で出来た布が適しています。吸水性に優れており、柔らかいのでお茶碗を傷つける心配なく使えます。


大切なお道具を万が一にも傷つけないように、より柔らかい布を使うことを心掛けると失敗もないかと思います。

まとめ


以上、懐紙についてお話いたしましたが

茶道用に懐紙を求める際には

  • 清潔感が大事!
  • 正式には白い懐紙が良いとされています。
  • 懐紙のサイズには男性用(20.5✖︎17.5)と女性用(14.5✖︎17.5)があります。
  • にじみどめ加工のしてある物と、加工無しのものがあり、加工無しのものは水分を吸いやすいです。

というポイントを参考に選ばれて下さい。

素敵な懐紙を使い分けて楽しい茶道ライフとなりますように。

今日もありがとうございました!

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