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お稽古を始めて間もない方や、お家でお抹茶を飲むことを楽しみ始めた方が一番初めに欲しくなるお道具はお茶碗ではないでしょうか。
茶道具として造られたお茶碗は日常的に使う食器より少し扱いを慎重にするポイントがあります。
しかしそのポイントさえ押さえれば難しいことはありません。
茶道では長く大切に使ううちに道具が手に馴染むように変化していくことを「お道具を育てる」と表現します。
性質を知り、性質に合った扱いをすることで、お道具は頼もしい相棒のような存在となってくれることでしょう。
今回はお茶道具のお手入れの仕方の「お茶碗編」です。
ポイントは大きく4つ
- 使う前には水を通す
- 洗う時には洗剤やスポンジは使わない
- 十分に乾燥させてから仕舞う
- うつ伏せに置かない
お茶碗の持つ性質とともに説明していきます。
お茶碗には大きく分けて磁器のものと陶器のものがあります
磁器のものと陶器のものの違いは主に原料です
磁器は陶石を粉砕した石粉が主原料
陶器は陶土と呼ばれる粘土が主原料です。
この主原料が違うために焼成の温度や適した釉薬などの違いも生まれ、仕上がりの特徴が違ってきます。
磁器は陶器より高い温度で焼かれます。
焼き上がりの特徴としては
- 硬くて強度がある
- 吸水性がない
- 光を通し、透明感がある
- ツルツルとした手触り
- 温まりやすく、冷めやすい
それに対し、陶器は磁器より低い温度で焼かれ
焼き上がりの特徴は
- 柔らかく、強度がない
- 多孔質で吸水性がある
- 光を通さない素朴な味わい
- ザラザラとした手触り
- 温まりにくく、冷めにくい
以上を踏まえてお手入れの仕方を詳しく見ていきましょう
使う前には水を通す
茶碗は前回に使用した後にきれいに洗って拭き、乾燥させて箱に入っているのですが、使用する前には必ずぬるま湯で洗います。
これは茶碗を清めると同時に内部に十分水分を含ませるためです。
水分を含ませることで湯を注いだ時の温度変化に備え、ヒビが入ることを防げます。
温度変化に備える、という意味で水よりぬるま湯の方がより適しています。
特に楽焼や萩焼など柔らかいものは多孔質のため傷つきやすく、急な温度変化に弱いので30分くらい水につけて十分水を吸わせてから使用することで茶碗を守ることが出来ます。
また磁器のように硬いものであっても高台と呼ばれる底の部分は釉薬がかかってないので水を含ませておくことで手の脂が付くことを防げます。
いずれの茶碗もいきなり湯を注ぐことのないようにして下さい。
十分に乾燥させてから仕舞う
使用後は洗剤やスポンジを使わず、柔らかい布などで洗います。
特に洗剤は匂いやシミの原因になるので気をつけて下さい。
洗った後は布巾で水気を拭き、陰干しで十分に乾燥させてからしまいます。
乾燥が足りないとカビ臭くなりますが、出した時には気付かなくてもお湯を注いだ瞬間にカビ臭さが立ち上がる時があるので気をつけて下さい。
磁器だと半日くらいが目安ですが、釉薬のかかっていない高台部分が乾いているかのチェックしましょう。
楽や萩など柔らかいものは焼きが硬めのものなら3〜4日、柔らかいものなら一週間くらい必要です。
うつ伏せにしない
口造りと呼ばれる、飲むときに口につく部分は構造上弱く、かけやすい性質があります。
乾燥させる時やしまい込む時には、日常使いの食器の感覚でうつ伏せにしないようにしましょう。
まとめ
- 使う前には水を通す
- 洗う時には洗剤やスポンジは使わない
- 十分に乾燥させてから仕舞う
- うつ伏せに置かない
お気に入りのお茶碗で素敵なティータイムとなりますよう。
今日もありがとうございました!
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